2013年8月13日火曜日

パヴェーゼの本・・・続き

パヴェーゼの本を「牧歌的」なんて書いて、彼の信奉者に怒られそうですが、今の時代に合わないなんだか「ゆる~~~い」雰囲気なので牧歌的と表現してしまいました。



��949年、その時代のヨーロッパはまだ貴族と言われるものが現存し、農民や市民は反発しながらも「侵してはならない」聖域のようなものを感じていた時代だったのでは。その時代のイタリア、フランスの本や映画は没落していく貴族の憂い、退廃、壊れていくものの美・・・等を表現していました。わたしはこの本を18歳の時買ったのですが、その頃もまだそんな感じを引きずっていましたね。コクトーの「恐るべき子供たち」や「太陽だけが知っている」や「勝手にしやがれ」なんか・・・。石原慎太郎の「太陽の季節」もそんなようなものじゃないかなァ。



金持ちの「憂欝」なんて今ありませんからね。貴族はいても積極的に経済活動に励んでいます。だからパヴェーゼの本を読んでいると、ぬるま湯につかった憂欝を演じるこどものお遊びのような感じがしてしまうのです。と考えると、現代の「題材」はなにかな~~~。「貧困と暴力」かな、「社会の抑圧」かな、「豊穣な世の中の孤独」かな~~~、どうですか?



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