これは読書感想文ではありません。なぜこの本を読もうと思ったかというお話です。
GENE WOLFE 『PEACE』
私、囲碁を始めました。それゆえ英語への関心が薄れてしまいました。 それが、最近突然英語の本を読みたくなったのです。この本は、ずいぶん前に買いました。購入したジーン・ウルフの作品は2冊目です。
はじめて買った本は、『The Island of Doctor Death and
Other Stories and Other Stories』という短編集です。メチャメチャ複雑でとらえどころのない内容でしたが、短篇ゆえになんとか読み通すことが出来ました。まあ内容は、SFファンタジー&怪奇小説と言ったところです。
なので、わからないなりに面白かったのです。そんな訳で、『PEACE』の書評を見た時に、即、買ってしまいました。
『PEACE』は、1975年に出版されましたが、2012年にNeil Gaimanのあとがきが添えられて再出版されました。ですから、わたしもその頃に購入したのでしょう。読んだ書評は、この本の「日本語版」の書評です。
早稲田大学教授佐々木敦氏が書いています。国書刊行会から出版されていますが、国書刊行会の本はどれも不思議で魅惑的で大好きです。しかしながら、装丁が凝っていてお値段が高いのです。――わたしは英語版を購入しました。
佐々木氏の書評によりますと、
ジーン・ウルフは、まったくもって一筋縄でいかない作家である。日本でもマニアックな人気を誇る彼は、あえてジャンル分けをするならSF・ファンタジーの小説と言うことになるのだろうが、フィクションに、生半可な理解や納得よりも謎と混乱を求める、全てのすれっからしの読者に、過剰なまでの満足を与えてくれる。『ピース』は、ウルフが1975年に発表した比較的初期の長編小説である。
長編小説なのですねえ。なので、読み通すことが出来るかどうか、少々不安です。書評には、語り手の「ぼく」は、アメリカ中部の片田舎の街キャシオンズヴィル(架空の町)に独居する老人で、広大な屋敷内をうろつきながら、幼年時代の思い出をとりとめとなく、むやみと断片的に、だが濃密に回想するとあります。
だから筋のない曖昧模糊とした不思議空間の本なのでしょうと想像するところです。余計難しいね。――あせらずに少しずつ読んでいこうかなと、思っております。315ページありますが……。