朝日新聞のコラムです。
1月9日のもの。
光は、はてしない闇のなかに湧いて、ちぎれたり、合わさったり、消えたりする、気泡のようなものでしかない。
川田順造『広野から』より
サヴァンナで陽が落ちるーーー、その時闇は光の欠如ではなく、光が「闇のまたたき」だということがありありと感知される。人の眠りや死も、つまるところ「個をこえた連続への復帰」なのだ。
少々難しいですが、「個をこえた連続への復帰」というところに私の妄想がムクムクと湧いてきて……。
私は一生懸命生きてきた。これは、わたしの一生ではなく、人間の「生」を繋ぐ一片の試みなのかと。「生きる」、そこに意義はあるのか?あるいは、単純に「生きていく」ということに意義があるのか?
人類が生き続けるのに意義はあるのか。他の動物や植物、生物がこの地球上で「生」を営んでいるのと同じように、ただの地球に起きている現象の一部ではないのか。
というような、ことです。