今回の英語読書会クラスの作品は、The Bottle Imp です。Robert Louis Stevensonが著者です。有名なところでは『宝島』とか『新・アラビアン夜話』。今回のお話は、子供向けの御伽話のよう。「瓶の中の魔人」のお話。話が単純なのは問題ありませんが、今回のテキストはオックスフォード版の「簡単な英語」に直してあるものなのです。内容が簡単でも、文章が華麗なら詩的ならあるいはゴージャスなら、観賞できるというものでしょうが……。
お当番の人が、簡単な文章にしてあるオックスフォード版を選んでいるのです。次のクラスでは、少々角が立ってもそこのところをお話しするつもりです。次回は先生が変わり始めての方なので、「この程度の英語で良い」と勘違いされてそのまま進んでいくとせっかくの読書クラスの甲斐がないというものです。
とは言え、トピックになりそうな4つのポイントを捻り出しました。
主人公の名前はKeaweです。ハワイに住んでいるとあるので、ハワイの人(原住民)なのでしょう。彼は船乗りでサンフランシスコ――ハワイ間の船に乗っています。そのサンフランシスコで、題名の魔人の入った瓶を手に入れたという訳。
サンフランシスコで素敵な家を見たKeaweは、その家の主人に招きいれられて素敵な家の中を見学することができました。こんな素敵な家を持っている老人が浮かない顔をしているので「なぜか?」と訊ねます。すると老人は「こんな家など君にも手に入るよ。もし、この瓶を僕から買ったらね。しかし、それには問題があるのだ」という返事。
“You could have a house just like this,”
said the old man, “if you buy this bottle from me. Do you have any money?”
Keaweは、50ドル持っていました。老人はそれで充分と言います。老人は説明します。「瓶の中には魔人が住んでいる。その魔人はどんな望みも叶えてくれる。」と。それでは、なぜその老人はその瓶を売るのか……、それは、死ぬ前にその瓶を誰かに売らなければ、死後に地獄の業火で永久に燃やし続けられるのだ。
“I am old, and I have everything I
want. The only thing that the imp cannot
do is make your life longer; and I must also tell you that if you die before
you sell it, you will burn in hell forever.”
この話にはもうひとつ裏がありました。それは、自分が死ぬ前にこの瓶を売り払わないと、地獄の業火に永久に焼き尽くされることになるが、瓶を売る時の瓶の価格は、自分が買うために払った料金より少ない値段でなくてはいけません。
★ そこで、一つ目のポイントは、Keaweは、騙されてこの瓶を買ってしまったのです。
“You can try it. But it from me for fifty
dollars and ask the imp to put your fifty dollars back in your pocket. If it doesn’t happen, I will give you the
money back.”
Keawe agreed to try. He gave the man his fifty dollars and asked
the imp to put the money back in his pocket. It worked. “That’s very good,” said Keawe, “but that is
enough for me. I don’t want it.”
“I’m sorry.
You bought it from me for less than I paid for it, so it is yours now,
and I don’t want to see you again. Goodbye.”
つまりKeaweは、欲得尽くでこの瓶を買ったのではないということ。御伽話で言えば良い人なので、最後には幸せになりますよ、きっと。
瓶を買ってしまったKeaweは、心配になってしまいました。同じ船乗りでサンフランシスコもいっしょに航海してきた友人のLopakaが、話を聞いてKeaweに言いました。それでは、君が何か望みを叶えてもらったら、その後僕がそれを買うよ。僕は船が欲しいからと。Keaweは、ハワイに友達や親戚といっしょに暮らせる家が欲しかったのでそうすることにしました。
しかし、ハワイに帰りつくと叔父が亡くなっていました。そしてその叔父は遺産として大きな家をKeaweに残しました。結局彼は、家は手に入れたのでした。それで、Lopakaが瓶を買うことになりましたが、その前にほんとうに魔人が存在するのか、魔人に二人の前に現れるように唱えます。魔人は現われました。が、二人はその事実に慄きます。そこで、Lopakaは、Keaweに言います。「僕はこの瓶を買うけど、船を手に入れたらすぐに他の人に売ってしまうよ。」と。
Keawe was curious to see it as well, so he
asked the imp to show itself to them. As
soon as he said it, the imp came out of the bottle, just for one second, and
then went back in again. Keawe and Lopaka
sat like stones for many hours, and then Lopaka gave Keawe the money and took
the bottle.
“I’ll get a ship and some money, and then I’ll
sell it, because seeing the imp has made me very afraid of it,” he said.
これで第1章はお終しまいです。Lopakaは、自分の欲で瓶を買いました。彼の運命はいかに~~~。
続きは、後日書きます。
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