先月、国際女性デーがありました。全世界的に女性の地位を平等にしようという趣旨の日です。欧米やその他の世界で、その日は、女性が働かないというストライキが催されます。もちろん日本でもそういう動きはありますが、まったくと言っていいほど話題になりませんね。
生まれながらのフェミニストとしてのわたしは、もちろんストライキに参加したいのですが、職業がフリーのジュエラーだったのでストライキしようがありませんでした。主婦としてストライキをしている人もいます。家事をしないとか…、ということで。しかしながら、わたくし一人暮らしなので、これもまたしようがない、と。
こんな「火星に人類が行くとか人工知能が云々かんぬん」という未来社会がついそこまで来ているという現代でも、いっこうに偏見そして偏見による差別はなくなりません。男女平等ということ以外でも。
特に日本では、男女差別があること自体を認識していない人が多すぎます。以前、「ハイデッガーをドイツ語で読む」という文化教室に通っていた時、なんの関係でそういう話になったのかは覚えていませんが、先生の質問に答えて、一人の女性が、「女性差別なんて日本にありませんよ。今まで差別されていると感じたことはありません。」と言いました。教室の失笑を買いました。それは、教室が哲学を学んでいる人々だったので笑いが起こったのでしょう。
また、英会話教室での話ですが、30歳代のニュージーランドから来た先生が、「日本の駐車場のスペースは狭いね。」と言いました。それでわたしは、「最近ではそうでもないですよ。大型のバンのような車が今流行っているし、それからスーパーなどでは駐車場は大きくなっています。女性客をよぶためですね。」と、先生にニヤッとして見せたら、先生はそれは皮肉で言っているのかと。もちろんそうですよと言うと、君たちが反論しなければいけないんだよと、ほかの生徒に言いました。2~3人の女性の生徒です。彼女たちは、何を言われているのかわかっていない様子でした。
まあ、この点では最近では変わってきていると思いますが。つまり女性は車の運転が下手であるという偏見です。若い世代の人はそうは思っていないでしょう。うちの息子も然りです。幼い時から、母親であるわたくしが、彼をいろいろな所へ車で連れて行ったからです。テーマパーク、プールあるいは、毎日の保育園と。このような若い世代が育って、世の中も変わっていくと良いのですが。
と言うことで、囲碁サロンの話です。わたしはこんな偏見だらけの社会から引退して、のんびり囲碁でも楽しもうとしているのですが、ここにもありました。70歳以上の爺さん達です。60歳前半くらいの爺さんは、少々ましと言えますが。
彼らは、女性とみると下手(したて)と思うのです。対局中はまあまあマナーよろしく打っているのですが(時々、対局中から何のかんの言う奴がいる。)、終わって自分が勝った瞬間から、態度が横柄になって説教が始まります。時々、自分が負けているのに、勝っている私に「蘊蓄」を語りだす奴も。
女性の方も、そんな蘊蓄を有難く拝聴している人が。女性は、「男を立てる」という幼い頃からの「教え」が身についてしまっているのですね。男性が何か言っていると、黙って聞くとか、先に意見を言わないとか。あまりにもひどい人には、わたしは「コメントはいらない!」と言うのですが、女性たちは、「あら、わたしは欲しいわ。」と言うのです。
「また、こんな世界かよ。」と思うのです。まあ、これはこれとして…、許せないことがひとつ。「勝負の世界」である囲碁で、女性だからという理由でランクを下げられるのは我慢できません。だいたい同じレベルの対戦で、先生が「まあ、あなたは女性だから黒で。」と言ったこと。また、「女性に負けて情けない。」とか。
段々、雲行きが怪しくなってきましたので、ここでペンを置きます。
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