「魂とは肉体を拒絶するなにかである。」 アラン(フランスの哲学者)
体が震えても逃げない、体が苛ついても他に殴りかからない、渇いてもあえて飲まないーーー。おのれの自然に肯わぬこの「拒絶する力」が魂だと、フランスの哲学者は言う。人が魂としてあるのは「自己が自己に対立することによってのみ」だと。ヒトは自身にあてがわれた生存の条件に抗うことで人になるのか。
鷲田清一氏の解説です。
なるほどと、と思いました。肯定したわけではありません。西洋哲学は、この「己と自然」の対立によって思想を構築しているのが良くわかる一文だと。
スピノザは、「肉体の中に自然がある。」と言っていますが、西洋哲学としては異端児とされています。
わたしが先ず思ったのは、仏教哲学です。違うなあ~~~、と。
と言って、西洋哲学も仏教哲学もそんなに勉強したわけではありません。仏教哲学で面白く読んだ本は、鈴木大拙の『禅とは何か』等の数冊とダライ・ラマの『般若心経入門』等です。
仏教の修行は、先ず「己を捨てる」ことです。己の周りの事、周りの人の事、そして思考を無にし、最後に自分自身を無にして、この世で「無の存在」になるのです。
「おのれを虚しゅうする。」です。
わたしは、こっち派です。
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