人新生ーーー「ひとしんせい」とか「じんしんせい」と読まれます。わたしは、ヒト新生が好きです。
人新生は、地層の名前です。人新生時代という事。例えば、「白亜紀」。約一億四千年前から6500万年前まで。白亜層が形成された時期です。地層や岩石の新旧を重なり方や化石で時代を区分します。
という事で、ヒト新生は人類が影響を与えた地層という事です。1950年代初頭からと言われています。明らかに、人にしか作れないものが地層に蓄積して、前の地層と別物になっていると明確にわかります。プラスチックとかそんなもの。
ですから、これは地質学の用語です。が、今、哲学や政治学の分野でも使われています。
『「人新生」の惑星政治学』という本の書評を見ました。ですから、本は読んでおりません。
何事も人間を中心において考えてきましたが、もはや自然の事を考慮しなければ、人は生き残れないという状況です。
この著者の主張するところは、「自然とヒトの不可分性を前提に、両者の生存を追求する。」ということで、それが「惑星政治学」という事のよう。アリストテレス以来、「政治」は言語を操る人間の行為に限定されてきたが、ノン・ヒューマンの声を「聞く」、「感じる」ことが肝要。
人間中心主義からの転換が急務です。
また最近の「折々のことば」で、「理性の最後の歩みは、理性を超えるものが無限にあるということを認めることにある。」とありました。パスカルの言葉です。
17世紀フランスの思想家は人知には限界があることを知ることが大切だと言っています。
ですから、昔から偉大な人々は、そんなことはとうにご存知なんですが、なんでしょうねぇ~、西欧思想の影響でしょうか。もちろん西欧思想家にも同じことを言う人はいましたが、たいていは「異端」ということになっておりました。
そんな今日の妄想でした。