今回は重箱の隅を突くような、日本語から英語に翻訳された文章に対する難癖です。『Self-Reference Engine』の英語版は、プロローグとBulletしか読んでいませんが、ちょっとよくありませんかあ、難癖。というのは、いつもは英語の本を日本語訳されたものばかり読んでいます。そして、訳に問題があると、「だから日本語は」とか日本語に訳せないのは、日本語に問題があるといったような感想がもたらされます。しかし今回は、前にも書きましたように、「真実は我々の側にある」ということです。
1.口吻熱くはmeanlyか。
「それじゃああなたは、過去からやってきたに違いないわ」
彼女が口吻熱く語りかけてきた時のことを思い出す。
I remember her saying meanly, “If that’s
the case, you must be the one from the past.”
2.これはどうでしょう。
僕たちはどこへともわからない一方向へ、どこか定められた明後日(あさって)の方角へだけ進むことを許されています。
We were moving in some unknown direction,
allowed only to proceed toward some predetermined day after tomorrow.
3.意味は同じだけれど、インパクトが違うのでは。
リンゴから熊を引き算できないことくらい僕も知っているけれど、こいつは最低だ。
Now, even I know you can’t get apples from
oranges, but this guy is the worst.
4.「何を食べるとそんなばかなことを思いつくようになるのか」は日本語の常套句ですが。こういう言い回しは英語にもあるんでしょうかね。
何を食べて大きくなるとそういうことを思いつく子供に育つのかわからない。明日の朝食からジェイの大好きなコーンシリアルを避けるべきかもしれない。
What did a kid have to eat to grow up
thinking things like that? I knew Jay liked corn flakes, and starting tomorrow
I was never going to eat them again.
4.この表現はどうでしょう。これも日本語特有の言い回しと思いますが。
裏蓋をはずした時計を持ってトンボを切れと言われているようで落ち着かない。
I could not relax, as if while holding a
watch with the back removed someone had told me to do a backflip.
5.「舞い上がる」はdanceなんだろうか。先生に聞いてみるべきか。
それともこの娘の前で舞い上がりきって、僕が彼女に執心しているとか口走って逃げたりしたのか。
Or had he come and danced before her and
blabbed that I was the one in love with her?
6.「ハチの巣にされる」とは。
断わればそいつは蜂の巣にされるだろう。で、蜂の巣にされるのは誰だ。ジェイだ。
If I could just figure out who, that person
would get shot full of holes. So who was going to get that hornet’s nest? Jay
was.
7.主語が違うのでは。
思いつく理由の一つは、時空構造当人としても面倒くさかったからというものだが、あまりまともな回答とは言い難い。
One reason that comes to mind is that the
whole business was bothersome to me, as the figure in the center of this
space-time structure, but it is hard to make the case that my being the center
of space-time is a decent solution.
8.「軟禁状態」という言葉は英語にないのか
リタは事件以降しばらく軟禁状態におかれたが、別に大したことじゃないという僕の口添えもあって、半年もしないうちに外を歩き始めた。
For some time after the incident, Rita
withdrew from the world, but after less than half a year she started walking
around outside again, due at least in part to my influence.
9.再び「主語」の問題
その頃にはもうイベントの影響が本格化しており、なんだか全てが滅茶苦茶になっていて、彼女が出ていくという噂は囁かれたすぐから忘れ去られていった。
All hell broke loose, and practically as
soon as I heard a rumor she was gone I had forgotten all about it.
10. excitementはドタバタか。
そのどたばたにまた巻き込まれたいかって。
まっぴら御免だ。
Wouldn’t I want to be part of that
excitement?
Not at all.
以上です。やり過ぎでしょうかね。
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