記事の内容は、金剛組は日本の建設会社で、創業は578年、世界最古の企業であるということ。1955年に法人化され、2005年まで金剛一族で経営されていましたが、その年の11月に高松建設の子会社となりました。しかし、金剛組の名前は残されたとのことです。
金剛組は、大阪生まれです。あの有名な聖徳太子が四天王寺を建てるために、招聘した当時の朝鮮半島からの大工が起源となっています。その大工さん達の一人である金剛氏が日本に残り、宮大工としての技法などを日本に伝え、七度の焼失を被った四天王寺の再建にその都度貢献を果たしました。
実はこの話は、2008年韓国の銀行のリポートがもとになっています。「日本では1400年余もひとつの企業が続いている。韓国ではとうてい考えられない。」と韓国のSNSで評判になったとか。
According to a report published by the Bank
of Korea on May 14, 2008, investigating 41 countries, there were 5,586
companies older than 200years. Of these,
3,146 are located in Japan, 837 in Germany, 222 in the Netherlands and 196 in
France. 89.4% of the companies with more
than 100 years of history are businesses employing fewer than 33 people. A nationwide Japanese survey counted more
than 21,000 companies older than 100 years as from September 30, 2009. (英語版ウィキペディアより)
ウィキペディアによりますと、TOP6まで、日本の企業が並んでいます。先ずは、金剛組578年。続いて、西川温泉慶雲館705年などなど。ギネスにも載っているそうです。
それでは、なぜ日本に最古の企業がたくさん残っているのでしょうか。あるネット・ニュース(名前は忘れました)では、次のような理由を挙げています。
日本の企業は伝統的に、創業したらその事業を固めて守り、成長させていく「守成の戦略」があること。日本の家族経営企業の多くが「終身雇用制」と「年功序列制」を採用しており、血縁を越えて後継者を決めることができること。誠実な経営、徹底した職人気質、保守的な企業経営などの文化が根付いていること。
経済的側面の事はわかりませんが、文化面での私見はあります。日本の文化は徹底して一つの事を変化させずに守り通すということに価値を置いているところがあります。例えば雅楽。この歴史は、金剛組くらいありますよ。そして、その楽器の形状はそのままの形で受け継がれています。中国の古代の流れを引くものですが、中国ではその形を留めていません。古代の中国の楽器研究にも一役立っています。漢字も然りでしょう。わたしたちは、中国ではとうに廃れた発音(読み)を守り通しています。
また、日本の職人は、受け継いだものをそのまま次代に継承することをモットーにしているところもあります。自分の代で家業を潰すことが不名誉であるというような。とにかく次代に繋いでいくのです。
または、日本の文化の特色である「官と民」の要素も影響しているのかもしれません。「官」は忠実にその伝統を守り抜く。そして「民」の文化は、変化です。つまり、江戸時代の絵師、狩野派と浮世絵のような。日本のポップ・アートは、常に新しいもの、目新しいものを追求していきます。メチャメチャあっけらかんと変動していきます。この二大潮流が、相反する日本の文化を生み出していく説明ではないでしょうか。そして、伝統産業とベンチャー企業のように。
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