前回、本を4冊買った話をしました。その本を全部読まない内に、また本を2冊買ってしまいました。『その女アレックス』と『昆虫はすごい』です。
『昆虫はすごい』を購入したのは、人類誕生以前から地球に繁殖続けている昆虫にとても興味があるからです。「昆虫の営みのすごさと巧みさを実感する一冊」というキャッチ・コピーなんです。が、まだ読んでいません。
『その女アレックス』はミステリーです。この頃ミステリーは読んでいませんが、あまりにも「今、No.1のミステリー」と随所で見かけるもんですから買ってしまいました。それで、こちらから読んだのです。「ネタバレになるので内容は書けない!」というのが、キャッチで、わたしも内容を書くことは控えます。「心躍る予想外の展開」ともありますが、こんな展開でいいの?…っていう感想です。
前回読んだミステリー小説は、The Girl with Dragon Tattooです。この話は3部作で、引き続き後の2冊も買って読んでしまいました。The Girl Who Played with
FireとThe
Girl Who Kicked the Hornet’s Nestです。スウェーデンの作家ですが、英語版で読みました。この作家は、まだ50代前半でしたが、この三部作を書いた後、急逝してしまいました。しかし、彼のパソコンの中には続きの4冊目が入っていた――が、そのパソコンが紛失された――しかし、また戻ってきたという曰くつきです。何故この本のことを紹介したかと言うと、同じような傾向の本と感じたからです。同じようなバイオレンスですが、こちらの作家の本の方が、興味深かく楽しく読めました。『その女アレックス』の読後感は、「憂鬱」です。とても暗い気分になって、落ち込んでしまいます。
どうしてかと考えると、この本は「展開」だけが売り物だからではないかと。世間に出ている書評は、もう少しその内容を伝えても良いのではないか。そうでないと、「だまされた」という印象を持ってしまいます。それから、登場者の人物像がもっと描かれていたなら、展開だけの興味で引っぱっていく必要性はないのではないかと。「これでもかこれでもか」という展開とバイオレンスには辟易してしまいます(と言って全部読んだが)。
それからもうひとつ思ったことは、女性はいつからサスペンス小説や映画、テレビで戦うようになったのだろうということ。最初のバイオレンス映画は、『わらの犬』だというのを聞いたことがあります。1960年後半か1970年前後の作品と思います。ダスティン・ホフマン主演。彼は、数学者でバイオレンスに一番遠い存在。彼は若いセクシーな妻と別荘に滞在している時、3人の強盗が別荘に侵入します。彼は、初めは彼らに抵抗できません。が、徐々に、その弱い男が反撃に転じて行きます。その時、若いセクシー妻はどうしていたか。彼の影に隠れて震えていただけです。どうですか。今の映画ならいっしょに戦うか、あるいは一人で先に戦いを挑むか……では。
現在の物語の中では、女性はどんなに殴られてもレイプされても、立ちあがり戦わなければなりません。ほんの少し前までは、女性は殴られませんでしたよ。せいぜい平手打ち。でも今は、「ぐう」で殴られます。殴られて倒れても、蹴飛ばされます。顔も踏んづけられます。フェミニズムの賜物でしょうかね。
『その女アレックス』はフランスの小説です。ハリウッドが版権を買って映画化するそうです。ただし、著者はアメリカの話にするのは許さなかったとか。フランスを舞台として映画化される模様です。
にほんブログ村
0 件のコメント:
コメントを投稿