2022年7月27日水曜日

またまた、本を買ってしまった。


 

ようやく読みかけの本『いにしえの魔術』を読み終え感想文も投稿しました。そして、前回買った『チベット幻想奇譚』を読んでいるのですが、また本を買っちまったよ~、ということです。それも4冊もです。


月曜日に3センチ×5センチほどの広告を新聞紙上で見つけました。『蒲団』です。田山花袋の蒲団?と思っていると、怪談???


著者も違いました。橘外雄氏です。今まで読んだことは無かったのですが、


「日本のポー」と呼ばれた著書初の怪談ベスト・セレクション全七篇


とあったので、面白そうとアマゾンで検索。すると、芋ヅル式に面白そうな本がありました。アマゾンにしてやられました。



先ずは、スタニスワフ・レムの本です。『泰平ヨンの航星日記』と『泰平ヨンの未来学会議』。改訳されて新たに出版されたのです。


わたしは、一冊だけ「泰平ヨン・シリーズ」の本を持っています。『泰平ヨンの現場検証』です。その一冊を買った後に、他の本が絶版になりました。ズ~~~と、このシリーズ本を探していたのです。


そして、再販ではないものの、改訳で出版されると聞きすぐに購入。しかしながら、本のコレクション(?)が増えたと言うだけで、まだ読むには至らないでしょう。


もう一冊は、『川端康成 異相短編集』です。わたしは、あまり日本の作家の本を読んでいませんが、最近友達が日本の作家さんの本を「読んだ。読んだ。」とメールしてくるので、わたしもたまには読んでみようかと。


しかしながら、やはり尋常でない「異相」という文字に惹かれてしまったんですね。読み終わってもその友達には、推薦できないでしょうね。「普通」の本好きの彼女ですから。


という訳で、またまた、わたしの机の上に、またまた読みかけの本が山積みされることとなったのでした。




2022年7月22日金曜日

今日の思いつくままに


 

「魂とは肉体を拒絶するなにかである。」   アラン(フランスの哲学者)



体が震えても逃げない、体が苛ついても他に殴りかからない、渇いてもあえて飲まないーーー。おのれの自然に肯わぬこの「拒絶する力」が魂だと、フランスの哲学者は言う。人が魂としてあるのは「自己が自己に対立することによってのみ」だと。ヒトは自身にあてがわれた生存の条件に抗うことで人になるのか。


鷲田清一氏の解説です。




なるほどと、と思いました。肯定したわけではありません。西洋哲学は、この「己と自然」の対立によって思想を構築しているのが良くわかる一文だと。

スピノザは、「肉体の中に自然がある。」と言っていますが、西洋哲学としては異端児とされています。


わたしが先ず思ったのは、仏教哲学です。違うなあ~~~、と。


と言って、西洋哲学も仏教哲学もそんなに勉強したわけではありません。仏教哲学で面白く読んだ本は、鈴木大拙の『禅とは何か』等の数冊とダライ・ラマの『般若心経入門』等です。


仏教の修行は、先ず「己を捨てる」ことです。己の周りの事、周りの人の事、そして思考を無にし、最後に自分自身を無にして、この世で「無の存在」になるのです。


「おのれを虚しゅうする。」です。


わたしは、こっち派です。




2022年7月18日月曜日

『いにしえの魔術』を読んで

 


『いにしえの魔術』  アルジャーノン・ブラックウッド著

 

英国幻想文学です。ブラックウッドは、1869年に英国ケント州に生まれます。1900年代前後に活躍した作家と言えるでしょう。

 

日本では、江戸川乱歩が好んでこの作家を紹介しています。『芥川龍之介選・英米怪異・幻想譚』にも一遍紹介されており、芥川の好きな作家でもありました。その他、「ご存知」ラヴクラフトもブラックウッドの影響を受け、真ク・リトル・リトル神話の構想に至ります。

 

彼の作品には、心霊医術家ジョン・サイレンス博士が主人公のものがたくさんあります。怪奇現象を精神医学から分析するもの。なんだか子供騙しのようなタイトルですが、たぶん、当時はフロイトが世に出てきたころと重なるので、その影響かと推測―――どうでしょうか?



 

本書は、5編の短編から成っています。何か既読感があります。いろいろな怪奇アンソロジーで読んでいるのかもしれません。それだけ、この分野では著名なのでしょう。

 

本のタイトルにもなっている『いにしえの魔術』は、旅人がふと迷い込んだ町の異様な秘密を描いています。『獣の谷』は自然に対する畏怖、『エジプトの奥底に』はエジプトの神秘に囚われたイギリス人の話、『秘宝伝授』はスイスの自然の中で授かる「教え」のようなもの、『神の狼』はカナダを舞台に未知の生き物に対峙する恐怖が書かれています。

 

このように彼の作品は、主に自然に対峙した時の畏れからなるのではないでしょうか。ドイツや東欧の怪奇小説も、同様に自然に対峙しています。日本の民話や不思議な話も同じと思われますが、英米の怪奇・幻想小説は自然への対峙の仕方が少々異なるのではと考えています。

 

自然そのものに対する「ふしぎ」ではなく、その奥に潜む「異種の存在」ですかね。表面に現れない人類に対抗する大いなる存在、そんなところがラヴクラフトの「真ク・リトル・リトル神話」に現れているのではと思います.

 

『エジプトの奥底へ』は、この中でも長い一遍で、エジプトの古代に秘められた存在が、迫って来るさまに心躍ります。




2022年7月15日金曜日

今日の「ことば」。。。

 



『折々のことば』です。朝日新聞のコラムです。


都市部で高い家賃を払いながら、食べ物を金と交換する他無いという状況が嫌だった

ーーーモリテツヤ


大工仕事や畑仕事、執筆をしながら、鳥取県の東郷湖畔で書店「汽水空港」を営む人だそうです。


「自分で自分の生活をつくる」のではなく、稼いだ金との交換で生活財を手に入れるという、「生命活動の範囲を限りなく狭められた生活を嫌い、ここにたどり着いた。暮らしには、耕すべき拠点が要る。   ーーー随筆「僕が鳥取で汽水空港を営む理由」


と、引用されていました。




全くその通りです。「労働して賃金をもらい物を買う」という資本主義のルールに疑問を持つ身とすれば賛成です。が、今更そんなことできますか。全ての事を自ら作り出すことは出来ない。


電気・ガス・水道。年寄りの身となれば薬等々。昔ながらの人生40年、50年で不満なければ良いですが。


エアコンが故障しました。つい先日新しいエアコンを取り付けてもらって快適な生活を取り戻しました。という訳で、これからもダラダラとなるべく資本主義に加担しないように生きていく、という事でしょう。




2022年7月11日月曜日

また本を買ってしまった。。。


 

最近、碁に夢中で本を読めない状況ですが、新聞で書評を見るとついつい興味を引いてしまいます。


今回は、『チベット幻想奇譚』を買ってしまいました。「宇宙と同化し、異郷にいざなう」というキャッチです。評者は、横尾忠則さんで、わたしの好きな人物です。ーーー買いました。


短編集のようなのでたぶん読めるでしょう。



2~3日前に『いにしえの魔術』を読み終えました。書評のサイトにも投稿しているので感想文を書こうと思っていますが、……未だならず。


その他、スタニスワフ・レムの『宇宙創世期ロボットの旅』が机の上にありますが、まだ読めていません。これは、1991年に買ったものです。その時、チラチラと読んだと思いますが、記憶なし。


そうそう、持っている他のレムの文庫本を検索してみたら5000円の値がついていました。


びっくり!!!