2015年4月13日月曜日

「3人の親からのベビー」 以前と違う角度から

 
今、ペナン島にいます。週3回プライベートレッスンを英語学校で受けています。こちらに来る前に、プライベートレッスンはどんな感じなのかをこの学校を手配してくれたエージェントに聞いたところ、プライベートなのでなんでもOKとの事。また、自分で題材を決めて行けばいいんじゃないかとのサジェスチョンをもらい、そうすることにしました。10回のプライベートレッスンなら割安だとのことで、10回に決めて、自分のトピックスを決めました。まあ、最初の日からトピックは話さないだろうと思い9個のトピックを用意して臨みました。

 

今日は持って行ったトピックのひとつの「3人の親からのベビー」について話しました。前回書いた先生、ギリシャ人のベンではなく、今日はフランス人のドミニク。彼女は、わたしのテーマに関心がないらしく、前回のセッションも乗り気うす(「オランウータンに人権を」です)。今回も、そんなもんだろうと思い臨みました。つまり、彼女はテキスト・ブック通りに教えたいタイプの先生でした。

 

 

で、ここでその欲求不満を解消すべく、書きます。

 

わたしのプレゼンはこんな感じ。

 

この3人の親からのベビーは、ミトコンドリア遺伝子に問題がある妻がそのリスクを解消すべく、他の女性のミトコンドリア遺伝子をもらいこどもを作るものです。つまり、夫婦の遺伝子+他の女性の遺伝子です。わたしは、この「ミトコンドリア」に一番の関心があるのですが、今回はそれを置いておいて、このような体外受精医療における2~3の問題点を話したいと言いました。

 

 


 

とにかく英国議会は、この体外受精を法律的にできる法案を通しました。しかし、学者たち(英国の)は、今の時点で問題はないと認めるものの、引き続き追跡調査をする必要があると言っています。これは、以前の試験管ベビーの時と同じです。これも英国が最初に始めました。生理学者ロバート・G・エドワードが1978年に最初の試験管ベビーを手がけました。赤ちゃんの名前は、ルイーズ。その約30年後、わたしは新聞紙上で、ルイーズは子供を生めることが確認されたとの記事を見ました。つまり言いたいことは、彼らは、親の希望を受け止めてかなえたが、生まれる子供の事は考えていなかったという事です。彼らが人間として、パーフェクトであるかどうかを無視していたという事です。これが問題点の一つです。

 

二つ目は、自分の父親がだれなのか知りたい子供たちの問題です。今、DSRというサイトがあります。多分、DonorSiblingRegistrationと思います。このサイトはアメリカ人のウェンディ・クレーマーという方が作りました。彼も息子を試験管ベビーで授かりましたが、息子ライアンが10歳の時、どうしても自分の父親のことが知りたいと、母親にネットで検索してもいいかと頼みました。ドナーナンバーで検索できるそうです。で、彼に兄弟がいることがわかったのです。

 

それで、彼の父親クレーマーは独自でサイトを立ち上げ、今世界で43000人以上がこのサイトに登録し、11000組の親子や兄弟がこのサイトで繋がりました。その中には、一人の精子のドナーで200人以上の兄弟姉妹がいるケースもありました。100人以上のケースでは、今のところ10ケース以上見つかりました。もう一人、同じアメリカ人でビル・コードレーという方がいます。彼は、彼自身が試験管ベビーで、懸命な調査の結果、父親(ドナー)を探し出しました。その後、彼は、DNAサイトを覗くのが日課となり、2週間に一人は、彼の兄弟姉妹を見つけているそうです。

 

三つめはデザイナーベビー。次の例はデザイナーベビーとは言えないかもしれません。しかし一つのケースは、「救世主ベビー」。英国の例を新聞で読みました。重い遺伝子性の病気を持った子供のために、親がその子を助けることのできる遺伝子を持った子供を生みました。その子が生まれるとすぐ、その臍帯から血液を作り出す細胞を取り出し、兄であるチャーリーに移植されました。チャーリーは元気になりました。父親は、大きくなったら、弟にいっぱい奢るようにと言っているそうです。

 

ロシアのケースは、「死んだ息子の子が欲しい」です。母親が、亡くなった息子の子供が欲しいと、彼の冷凍精子を使ってこどもを作りました。もちろん、卵子は他の卵子提供者のものです。これまでに二人の子供得ました。つまり彼女にとっては、孫という事です。彼女の夫は、この事に反対し、彼らは離婚しました。彼女は今、シングルマザーとして米国で暮らしています。

 

また、米国には有償の精子バンクがあります。そこで精子を買えば、望み通りのDNAを手に入れることができるという事ですね。

 

 

「三人の親からのベビー」とは、少々離れてしまいましたが、言いたいことは、この事で新たにどんな問題が起こるかわからないという事です。自然界に「二人以上の遺伝子を持った存在はない」ということは確かです。そして、この遺伝子は、これからずっと受け続かれて行くことも確かなことです。

 








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