日本の刑事ドラマは、西欧的見地から言って「かっこよく」はならないなと思っている。ひとつは、食事がご飯で、お箸で食べるから。もうひとつは、犯人の部屋に踏み込む時、靴を脱いで部屋に上がらなければいけないからだ。
それが昨日、初めて刑事が土足で日本家屋に上がるのを見た。「外交官・黒田××」だ。犯人を捕まえるために、その家のおばあさんが畳の部屋で食事をしている目の前を靴のまま走り抜けた。ちょっと衝撃的。犯人は捕まえそこなったが、畳の上に靴のまま立っている刑事の姿はばっちり映し出されていたのだ。なんか中国ドラマを見ているようだった(根拠なし。多分、上海で暮らしていた時の印象から)。
この頃の若者向けのドラマでは、アメリカドラマの翻訳(吹き替え)の影響をもろに受けていて、体言止めのセリフとかセンテンスを最後まで言わないで途中で止めるのが流行っている様子。登場人物も影響を受けて、木で鼻を括ったような言い回し。最後に犯人が捕まった時も、以前なら「悪かった」と泣き崩れるところが、今では堂々とどこが悪くて捕まったのかしら、ってな雰囲気。これは「古畑任三郎」からかしら。三谷幸喜さんはアメリカ映画・ドラマの信奉者ですからね。
昔ながらの刑事ドラマにまったり浸かって、ゆったり観賞したいものだ。沢口靖子さんの最新作の検事物はちょっと心安らいだな。なんて、テレビドラマに安らぎを求める歳になってしまったんだね~~~。
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