2013年8月13日火曜日

今週の「お題」



今週のオ―プンカレッジのお題は「日本にナショナリズムは必要か」です。先生は昨今の「尖閣諸島」の問題や自民党の総裁安倍氏が靖国神社に参拝に行ったことに関心があるようで、これらの問題に関係なく安部氏が海外メディアでは右翼と報じられていることに関して意見を述べよと言っています。講座のためにこんなこと真剣に考えてもしかたがないんですが、―どうせ一言「YESかNOか」聞かれるだけだから―、一応考えてみました。





アメリカの政治学者のIan Bremmerさんの『「Gゼロ」後の世界』(「EVERY NATION FOR ITSELF: Winners and Losers in a G-Zero World」)という本があります。わたしはその本を読んでいませんが、時々彼が新聞のインタヴューに答えているのでその範囲に知識だけで言いますと、



今まで、G5、G7、G8、G20とサミット参加国は増えてきました。日米欧の指導力がなくなってきた証拠です。しかし、G20と主要国が増えると、リーダーシップが分散される。このリーダー不在の時代を彼は「Gゼロ」と名付けた訳です。つまり、リーダーシップ不在の時代であること。そしてさらに、今まで、西洋の価値観で進んできた世界が、新興国の台頭でいろいろな価値観が顕在化してきた。そしてその国々は、政治、経済のシステムも違います。



このリーダーシップ不在の時代で日本はどのように生きていくのか。つまりわたしが思うに、日本は今までリーダー国の後ろについてうまく立ち回って来ました。先ずは中国、そして明治維新で西欧諸国、第二次世界大戦後のアメリカです。ここでもう後をついて行くに足りる国がいなくなってしまった。やっと、日本に独自の考えで生きていく「時」が来たということです。日本、つまり我々のことです。



もうひとつ、経済的な意味でのグローバル社会が出来上がりつつあります。日本も何らかの主張をしなければこの流れの中に飲み込まれて、「日本」が見失われてしまいます。しっかり日本を主張できる政治的指導力が必要なのでは。つまり、経済的グローバリズムと政治的ネオナショナリズムの時代がやってきたと思うですが、いかがでしょうか。





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