2013年8月13日火曜日

イグノーベル賞から・・・日本人の性格

日本人の国際的評価は、「堅物でくそまじめで面白みがない」という感じでしたが、イグノーベル賞の受賞の数々を見ていると、日本人っておもしろいと思いませんか。昔から日本人はユーモアのある作品を残してきました。しかしそれらは亜流であり評価の得られない物だったのです。つまり、時の政府が認めるアカデミックなものは、型にはまった真面目なものであり、それが歴史の表舞台を占めていました。奈良時代からの仏教文化では、漢字で書かれたものが「公式に認められたもの」でした。そして男の専有物でした。しかし、庶民はもっと違った文化を作り出していたのです。紫式部の『源氏物語』は庶民の文化ではありませんが、男性の特権である漢字でなく、ひらがなというものを使って書かれました。もちろんアカデミックにはなれませんが、後世にも残ったすばらしい作品です。絵画についても、狩野派が政府御抱え絵師団として隆盛を極めていました。しかし一方、浮世絵に代表されるように、庶民は「あそび心」「ユーモア」を謳歌していたのです。



ホイジンガは『ホモ・ルーデンス』の中で、「日本人の生活理想のなかでは、異常なまでの厳粛さ、真面目さというものが、森羅万象はただ遊びにすぎざるなり、という虚構の思想の奥に隠されている」と指摘しています。つまり、日本人が真面目に物事に取り組んでいる奥/裏には、常に遊び心が隠されているということでしょうか。



さて、日本人のイグノーベル賞の受賞内容から考えると、日本人のキャラクターとして、ひとつはユニークな発想力があると思います。人と犬のコミュニケーションを図る機械なんてだれが考えます~う。バウリンガルは今ではスマートフォーンのアプリになっているようです。それを受け入れる日本人もたくさんいると言うことですね。それから本来なら捨ててしまうようなもの、あるいは何の役にも立たない物を役立たせること。例えば、ウシの排泄物からのバニラの香り成分「バニリン」抽出、ジャイアントパンダの排泄物から採取したバクテリアで台所の生ごみを処理すること。こんな『ケチ根性』は資源の豊富な国では考えられないでしょう。最近読んだニュースでは、古着からバイオエタノールを抽出することに成功した人を見ました。まだ若い31歳の男性です。タオル工場と提携して、もうその技術を役立てています。今回のツナミの瓦礫処理の手助けもしているようです。自然力そのものをそのまま利用するということも言えると思います。単細胞生物の真正粘菌の力を借りて鉄道網を設計するとか。納豆菌で水を浄化するという話も聞きましたね。



そして、細かい作業、忍耐強い努力。これはもうひとつ、日本人のおたく根性というものがあるのでしょう。マイクロソフトかグーグルか忘れてしまいましたが、そのCEOが日本を訪れた時、「日本人に『おたく』が多くて助かる」と言うようなことを言っていました。自分の思い入れをとことん追求することに労力を惜しまない・・・でしょうか。なんの物質的利益がなくてもね。





日本人が(日本社会が)グローバル化についていけないとか、ガラパゴス化しているとか言われますが、そんなことはない・・・日本が世界の先を行っているんだ~~~と、言いたいものです。(大袈裟でスイマセン)







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