2013年8月13日火曜日

『宇宙は本当にひとつなのか』





秋雨前線と台風で、この二日間家に閉じ込められていました。諸々の約束もキャンセルになったりしたからです。本を一冊読めました。『宇宙は本当にひとつなのか』です。宇宙の事と宇宙に関する研究がどこまで進んでいるのかと言う事が、ほんとうにわかりやすく書かれていて、ひとところも詰まるところなく、さくさく読めました。以前読んだ『ざっくり、西洋思想』以来です。皮肉でも批難でもありません。事実、今まで読んできた宇宙に関する本や物理に関する本でもやもやとしていたわたしの頭の中の知識がトットットッとあるべき場所に片付いたという感じです。



とは言え新知識ももちろん吸収できました。わたしは今まで、宇宙は総て原子でできていると思っていましたが、原子はこの宇宙の組成物のわずか5%にも満たないそうです。

  元素のエネルギー、宇宙全体の4.4%

  暗黒物質、23%

  暗黒エネルギー、73%



暗黒エネルギーは、ひとつの名称ではなく、まだ実際何かわかっていない物の総称のようなものです。暗黒物質は「ほとんど反応しない重い素粒子」と現時点では推測されている模様。ほんとうは原子なんかより(もちろん我々の体や宇宙は原子でできているので重要なものであることは確かですが)その他のものの方が宇宙が生まれた原因要素としては重要であるらしいです。



宇宙ができて10の-34乗秒後にビッグバンが起こり、その後3分間にヘリウム等の原子核ができ、暗黒物質もその頃に生まれたと想像できるようです。このたくさんの暗黒物質の重力が、原子でできた物質を引っ張り込み、銀河ができて人間も生まれることができたと。



そして勢い、科学者たちはこの未知の暗黒物質や暗黒エネルギーが何であるかを突き止める方向に行きます。暗黒物質の存在の仕方が今までの物理理論に合わないという事にはじまり、その理論に合うように暗黒物質の存在を突き詰めていくと、多次元宇宙や多元宇宙の存在があるだろうという方向に行くようです。



我々は三次元+一次元(時間)の四次元世界に住んでいます。ところが、我々の目には見えない小さな次元が存在しており、理論上すべての謎を解決するには、あと六つの次元が必要と言われます。それがどんな世界なのかはとうてい想像できませんが、宇宙の事がそこまで研究されているのかと思うとワクワクしますね。





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