公安が来たこと書きました。その後Jはわたしの事を気遣ってくれて、
「びっくりしたか?でも、大丈夫。この区域なら公安に顔利くよ。」
わたし、
「怖くはなかったけど、びびった。」
つまり、Jが言うにはこの程度のことなら大丈夫ということ。それは彼女の夫の職業に関係している。彼の会社は裁判所関係だ。
彼はJと同じ日本人のレヂデンスの会社に勤めていたのだが、たいていの場合中国での仕事の勤続年数は3年程度。彼も会社を辞めてもっといいところに就職した。でも次の仕事はうまくいったらしく、役職にも付いて長く勤めている様子だ。
彼の会社は借金をして返済ができない人が裁判所に財産を押さえられ、そのものを裁判所に委託され競売にかける会社。具体的に彼がどのような仕事をしているかは知らないが、Jが言うところによると、裁判所の人を接待して押収物を廻して貰うこと。だから帰りはいつも遅い。接待でマージャンしたり、飲みにいったり、サウナに行ったり、プレゼント贈ったりと・・・大忙し。Jはわたしが何か大きなものを買うと領収書をくれと言う。夫の会社で経費として落としてもらうためだ。接待のとき自腹を切ることもあるのでその分を取り戻すためらしい。
彼の会社の倉庫にはありとあらゆるものがあるようだ。ワンさんと会社を興したときも机とかの什器はそこから安く持ってきたと言っていた。それからJがいつも違う車に乗っていることも関係している様。わたしが日本に帰ってまた上海、浦東空港に着くときはいつもJが車で迎えに来てくれる。Jのご主人が出張で車があいている場合はJが運転してきてくれる。その他、義理の(赤の他人の)弟が車をだしてくれる場合、1回、わたしたちの印刷物を只で印刷してくれている(Jが言うには、儲かったら払う)印刷屋の社長が迎えに来てくれたこともあった。
そして、
「主人の会社に新しい車、入ったよ。」と、その車を運転して来たりする。
彼女たちは裁判所に無断で車を使っているようだった(会社には無断ではなさそう)。
ある時、Jはワインレッドのほとんど新車のようなホンダアコードに乗って空港に現れた。それもオートマティックの。いつもはドイツとの合弁会社のボロボロのミッションのうすぎたない色の車だ。わたしが「どうしたの~~~?」と聞くと、「へへッへー。」と笑っていた。
そして後にJは告白した。
「この車、主人の倉庫の車よ。競売前なので、差し押さえられた人が借りたお金返せば車返すよ。それが、わたしが高速、走っている時見られたらしいよ。自分の車とそっくりな車が走っていたよ、って。裁判所の倉庫にあるはずなのに~~~って。この車、なんて言う、カーテン?カーテンついてるでしょ。日除けに。カーテン付いている車そうないよ。だからわかったらしい。」
「どうなるの?」
「大丈夫よ。見間違いだ---で通したよ。もうすぐ、主人の車になるよ。競売の時自分で買うらしい。多分、落とせるね。」
という訳で、今わたしたちはJのご主人が出張の時は快適にこの車を乗り回している。
「オートマだからビールたくさん飲んでも大丈夫ね。運転できるよ。」・・・・・・・
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