2013年8月13日火曜日

CASE STUDY 3.

中国人の英語教師の場合:

彼女はJの英語の先生でした。Jの英語名を付けたのも彼女です。彼女の家は裕福な家らしいです。でも上海出身ではない。Jに言わせれば、「彼女、上海人ないね。」です。上海人はすごく上海人ということにプライドを持っています。おそらく、東京に対する大阪=北京に対する上海。上海に進出している企業は大阪の会社が多いって知ってますか。(統計的には責任持ちませんが。)

彼女の生い立ちについては本人から2回ほど英語で延々教えてもらいました。彼女の父親は彼女のことをとても可愛がっていて、大学に進むようにいつも言っていました。でも、彼女は父親にお金を出してもらって素直に大学に行きたくなかったようです。つまりINDEPENDENCEを標榜していたんです。そこである会社に勤めながら勉強ができるという制度があるというのを見つけそれに応募しました。その面接でいつもの弁論術を発揮して(彼女は凄い。その上どうやって人を説得するかというような本をいつも読んでいる。)その会社に入りました。でも、勤めているうちにこれは自分が望んだものではないと思い始めたそうです。それで会社に面会を申し出てその説明をしたとか。つまり会社は学校の費用も払っているのだから、途中で勝手にやめることはできないのです。そこをうまく丸め込んで家に帰りました。(寮制だから)。



わたし:おとうさん、怒らなかったの?非難しなかったの?

彼女:お父さん沈黙していた。でも、わたしは知っていたよ。お父さん他の人にはニコニコで娘が帰ってきたと言っていた。それでわたしに大学に行けと言うので、いろいろ考えて英語を学べば英語の先生になってひとりで生きていけると思ってそうした。



そして彼女はその通りになったのでした。わたしと会った時は英語の先生ではなくなっていたので、まだ紆余曲折はあります。それはまたの機会に。



そしてそのお父さんですが、彼は殺されました。強盗に。40代のときに。そしてこれも不幸な話です。今もそうですが、中国の取引は現金なんです。もちろん銀行振り込みは出来ますが、銀行間の現金決済ではない取引がないので振込でも皆現金を銀行の窓口に持って行きます。彼女のお父さんは商売をしていたのでいつもお金を持っているといううわさが流れていてそれで強盗に襲われたという訳です。



不条理を感じますね~~~。



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