日本人の日本語教師の場合:
彼女は数年前上海に語学留学のために来ました。大学に1年通って日本に戻ったのですが半年もしないうちにまた戻って来ました。それは韓国人のボーイフレンドが上海にいたからです。それで中国政府の日本語教師の養成機関に入って、詳しいことは忘れましたが多分2~3ヶ月で資格を取りました。それから日本語教師として働いています。そして中国の人が教えてくれないことをわたしに教えてくれます。たとえば、レストランのテーブルに置いてある紙ナプキンは使わない方が良いとか、アパートの契約は半年にしといた方が良いとかいったようなことです。アパートは住んでいるうちに故障しているところが見つかったり、どうしても我慢できないところがわかったりするからです。
それから中国の風習にも馴染んでいます。それは人間関係。
わたしが初めて上海に来た時、みんな何て親切な人たちなのだろうと思いました。わたしたちは(Jとわたし)、ふたりだけで仕事をしているので人手がどうしても足りないことがあります。そうするとJがどこからか誰か手伝ってくれる人を探して来るんです。彼女の友達であったり、仕事で一度しか会ったことの無い人たちです。もちろん無料奉仕です。お昼ごはん代ぐらいかな。わたしにはこれは謎でした。どうして皆こんなに手助けしてくれるのだろうと。そして徐々にこの疑問も解けてきました。これは日本で言う「情けは人の為ならず」だったんです。と言っても、もっとリアルなやつ。彼らはどこにでも顔を出して恩を売る、そしてお返しを期待する。こう書くとなんだかイヤラシク聞こえますが、彼らにとっては極普通のことなんです。例えば、わたしたちの仕事を誰かが助けてくれる。そうするとJは,もしその人が化粧品の販売をしている人とすると、化粧品を買いたいと思っている人をその人のところに連れて行きます。そしてその人は化粧品を売ることができて買った人はJのおかげで安く買えたと思う。そしてまた繋がりが出来ていくといった感じ。またの理由は、わたしたちが儲かって会社が大きくなったら仕事を回してくれとか、わたしたちのやっていることを観察して自分の仕事にしてしまうとか(スパイ)。
そしてこの日本語教師ですが、彼女もこのサイクルの中にどっぷりはいっているのです。こまめにいろんなところに顔を出し、また人々の為に何か仲介したりしています。そしていろんな情報を得たり、日本語家庭教師(学校には内緒の内職)の仕事を得たりしています。わたしはどうしてもだめです。馴染めません。
今、彼女はその韓国人のボーイフレンドとは別れてしまいました。そしたら皆がお見合いしろ、お見合いしろと言って、彼女は中国の人とお見合いしております。その話はまたの機会に。
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