2016年6月21日火曜日

ブレヒトの『アンティゴネ』


『アンティゴネ』はソフォクレス創作のギリシャ悲劇です。この劇をブレヒトは、ドイツ人ヘルダーリンの訳出から、新しく舞台演出し上演しました。1948年のことです。ブレヒトの『アンティゴネ』とソフォクレス原作の『アンティゴネ』の間には、少々の違いがあるようです。その違いはブレヒトが生きた時代に関連があるかもしれません。

 

ブレヒトは、1898年、南ドイツに生まれ、第一次世界大戦に召集されました。そして、医学部に在籍していたことから衛生兵として敗戦まで陸軍病院に勤務しました。その時の経験から、詩や戯曲の創作に入り戯曲作家として名前が売れました。それから時代は、第二次世界大戦に突入していくのですが、ブレヒトはヒットラーが政権を掌握してから、ナチスに追われる身になり、アメリカに亡命。戦後、東ドイツに戻り劇団を設立し、演劇活動を再開するのです。それから、彼の「異化理論」により世界的な名声を手に入れました。1956年に心筋梗塞のため亡くなっています。

 

そんな時代に生きたブレヒトは、『アンティゴネ』で何を表現したかったのでしょうか。







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