2016年9月29日木曜日

「火星行き」 ひとり2000万円


今日の新聞ニュースのタイトルです。アメリカが「火星探検」を計画し、火星移住計画を発表した時、多くの人が「アメリカが、またアホな事をぶち上げトル。」と思ったことと想像しますが、それが現実になって来そうな勢いです。英語クラスのアメリカ人の先生でも「バカバカしい」と言っていたほどでした。

 

アメリカの企業が、2022年にも計画を開始し、100万人の居住を構想しています。「米企業スペースXのイーロン・マスク最高経営責任者がこの27日に、人類の火星移住を目指して開発する超大型ロケットと有人宇宙船の詳細を公表した。」とあります。この文章を読んで、フィリップ・K・ディックのSF小説の書き出しか…、と思うのはわたしだけでしょうか。

 

マスク氏によりますと、ロケットや宇宙船を使い捨てではなく再利用が可能なようにし、経費を抑えることにより、火星行き「ひとり2000万円」の数字が出てきました。燃料は火星にある水と二酸化炭素を利用しメタンと水を作ります。火星には約80日で到着します。20年には地球軌道に試験機を打ち上げ、火星への打ち上げは22年以降ということ。マスク氏は、人類が絶滅せずに存続し続けるには、地球以外の惑星への進出が不可欠であり、火星を拠点に木星などさらに遠くの宇宙への進出も視野に入れていると述べています。

 
 
 
 

「人類」とは「金持ち」のことかと、皮肉のひとつも言いたくなりますが、わたしが思ったことは、火星には当然ヒトが生きるための酸素がないのだからヒトが暮らせる「ドーム」のようなものを建設するのだろうと言うこと。そのようなドームを作ることが出来るなら、地球でも人類は生き延びられるのではなかろうか……。

 

地球の温暖化かどうかは知りませんが、最近の異常気象にも耐えられるドームの建設。そして、人類は他の生物に迷惑をかけることなく、地球を汚すことなく、そのドーム内で自給自足できるのではないか、と。

 

昔見たBSF映画では、穢れた街中を食料の「人工肉」を求めて彷徨う大勢の人々がいました。しかし、金持ちは贅沢三昧。彼らはたまには「ほんものの肉」を食べる事ができるのでした。豪華なレストランで。そんなように「人間社会」と「自然界」が分離するような世界がくるのではと想像してしまうのです。ドームの中の平和な世界と外の原始の世界が並立すると。

 

当然、ドームに暮らすことが出来ない人々はいるでしょう。ドームの外のスラム化と無法地帯化は避けられません。

 

まさにSFのような世界がそこまで来ているのかも。「明るい未来」のSF映画はありません、と言うことでしょう。







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2016年9月25日日曜日

囲碁について


最近ブログの更新がなかなか出来ていません。ひとつは、ちょっと家のリフォームをしていたので、使える部屋が少なくなっていたのと、人の出入りが激しくて落ち着く暇がなかったことです。リフォームは完了いたしました。

 

もうひとつは、囲碁に夢中で「話のネタ」を仕入れる時間がなくなったことです。そこで今日は、囲碁ネタで…。




 

囲碁はまだまだ強くなっておりませんが、ほんの「ほんの」少々、囲碁の事がわかってきました。わたしは、今、ふたつの場所に通っています。囲碁クラブと日本棋院です。囲碁クラブの方は、プロではありませんが、たいへん、たいへん優秀な棋士が教えてくれます。わたしは、だいたい11時半頃にクラブに着いて5時頃までたむろしています。その間、1時半から2時半までその先生の講義があります。

 

棋院の方は、勝負をしに行っています。「手合い表」というハンディを記した一覧があり、厳選に相手と同等のレベルで勝負が出来るようになっています。そして、その勝負により、結果、シビアーに己の実力が判断されるということです。囲碁クラブの方は、通っていてとても楽しいです。クラブの仲間と和気あいあい。そして先生との楽しいおしゃべりと。が、棋院の方はまったく楽しくありません。ただ、自分の実力を試すために行っているだけです。で、なぜ「楽しくないんだろう。」と昨日、考えてみました。勝負が絡んでいるからだろうか…、等など。

 

棋院の方は、皆さん勝負をしに来ているんですね。それで、碁に品が無いのではないかと(生意気ですが)。切ったり切られたりの少々強引な手が見られます。囲碁クラブの高段者の方が、その人は自称5段ですが、「ここ(クラブ)に来て始めて、自分は碁を打っていたのではないとわかった。」と言っておられました。自分の碁は品が無いと。他にも碁を正式に習ったのではなく、自己流で打ってきた方は、しばしばそのようなことを言われます。わたしと対局していても、「こんな下品な碁を打ってはいかんなあ。」などとつぶやいています。負けそうになると碁に品がなくなるので、わたしのハンディを少なくするようにと、求められたりします。

 

それで、クラブの先生が常々おっしゃっている、「碁は相手を見て打つのではない。盤面を見て打つのだ。」という言葉がほんの少し理解できたような気がします。昨日の反省からです。この人はこういう風に打つから「わたしはこう打とお」ではなく、盤面を見て一番ふさわしい手を打つことが大事なのだと。相手がいくら無理手を打って来ても、その挑発に乗らず自分の最善の手を打つこと…、そう決心しましたが、どうなることでしょうか。そのためには、「最善の手が何か」を学ぶことも必要なんですけどね。先、長シ…です。









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2016年9月16日金曜日

『第四次元の小説』幻想数学短編集


これは何時買った小説でしょうか。――1994年とありました。例の如く買ったものの読むことなく、本棚に飾られていました。数日前、囲碁の勉強に疲れて違う事をしようかなと、本棚を眺めていて目に留まりました。三浦朱門翻訳の森毅解説です。

 

いろいろな作家の短編集ですが、「RA・ハインライン他」と書かれていたので買ったのかと想像されます。他の作家6人は、わたしの知らない作家でした。三浦朱門氏の「あとがきによりますと、ファディマンという人がこのアンソロジーを組んだそうですが、「ウェルズのような古典をさけて、なじみやすいSFと高級なSFとの中間というか、その両方に通じうる作品を、巧みに取り合わせている点が長所であろう。」という事です。

 
 
 
 
 

内容は、数学とSFが結びついたような作品と言えるでしょう。と言って、まだ最初の一遍の『タキポンプ』しか読んでおりませんが。著者はエドワード・ペイジ・ミッチェルです。数学の苦手な学生が数学教授の娘に恋をし、結婚の承諾を得るために教授に会いに行こうと思います。が、彼はその教授のゼミで一番出来が悪く、その他の学生は教授のご自宅に招待され、楽しい数学談議に花を咲かせているのですが、彼だけは招待されないという状態です。

 

しかし一大決心をし、1週間後に会いに行くという手紙を教授に送ります(この小説が書かれたのは、873年ですから。)。彼は、教授に1週間の猶予を与えたのだと強がりますが、実情は緊張で眠れぬ日が続き、教授の家の前に立った時は、「やつれて、眠そうで、元気なく、おばけみたい」だったのです。

 

教授は学校時代の友人に会いに行っているという事で、しばらく待たされます。

 

ようやく教授は会ってくれました。が、「君が娘と結婚したいなどとは何事だ。」と、取り合ってくれません。しかし、教授の悪ふざけの嘲りの企みで、問題を解いたら娘をやろうと。

 

「きみがひまなときに、いつか机に向かって、無限の速度の原理を発見したまえ。つまり、無限の距離を、無限小の時間で旅行する運動の法則だ。――できたら、その発見を私に数学的に説明して、なるべく実行可能にしたまえ。そうすればアブシッサはきみのものだ。それまでは、私にも娘にも、かかわらないでいただきたい。」

 

それで彼あるいは彼の友人が考え付いたのが、「タキポンプ」。ネタバレになりますので、興味のある方は読んでください。

 

 

話の中には、難しい数学用語や法則の名前などが出て来ますが、そのような知識がなくても楽しめると思います。この作品に関しては、星新一のような――落語のような――感じでした。数学に関しては、(注)もたくさんありますし、1篇ごとに最後に簡単な数学の解説・説明・豆知識が載っています。

 

今回は、「完読」できそうな気がします。









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2016年9月4日日曜日

Among the Wreckage  (つづき)


老夫婦のBeySoniは、ソラ島(韓国、済州島をモデルにしているとも)に住んでいます。貧しい農夫ですが、ある時日本軍が置いて行ったトロール船を手に入れます。そして、事件が起こります。戦後に駐屯したアメリカ軍が、無人島で爆撃訓練を行ったのです。アメリカ兵は知りませんでしたが、その付近は漁場となっていました。そして、長い航海から帰って来るはずだった老夫婦の漁師の一人息子Karoが、戻って来なかったのです。彼らは、トロール船に乗って事実を調べるために船出します。そして、この航海の中で、若き日の自分たちの事、息子の事など人生を回想します。

 



 

一人息子のKaroが漁師となって家にあまり帰って来なくなってから、老夫婦の生活に変化が起こります。

 

From that moment on, they would see him when time allowed it.  And all the days that had gone so quickly, slowed and lengthened.  Both Bey and Soni’s parents passed away.  It was the two of them now; and in each other’s company grew the overwhelming reminder of absence.

 

Beyはひとり野外で時間を過ごすことが多くなりました。Soniを家に残して。その関係は、ふたりトロール船で、状況を探りに出てからも続いています。彼らは無言で食事を取ります。

 

After some time, she said, “Do you think there are many?”

 

行商人は、「20隻くらいの船がその場にいた」と言っていたと、Beyは、思いました。わたしたちの村の人くらい居たと、Beyは、Soniに言ってやりたいと思いますが、「わからない」と答えます。

 

“He could have been inland,” she said, more to herself as she continued to look out at the sea.

 

Beyは、そうかもしれないと思います。

 

It was possible.  He could have been inland.  Bey thought it as well.  Who would not?  Karo was prone to wandering.  He liked to dock and see the town where he and his fellow crewmembers delivered fish.  He brought back stories and souvenirs for his parents: some fruit, simply because it had grown somewhere; woven bracelets for his mother, one she wore now, made from a strip of tanned leather; for Bey, a bamboo came that he hung up on a hook, refusing to use it.

 

Karoが漁師になって以来、彼と母親との関係は変わらないようでしたが、父親との関係は、薄くなっていったようです。Beyは、息子が少年だった頃に森で一緒に遊んだことを懐かしく思い出しますが、成長した息子はもう父と森で遊ぶ事には興味がなくなったようでした。Beyは、孤独を感じます。

 

そんなことを思い出している航海中、何かが現われます。大きな物体です。始めは鯨かと思いますが、それはアメリカ軍の船でした。パトロール船です。密輸業者を摘発する為の。Beyは、Soniを船底の小部屋に隠し、アメリカ兵とひとり対峙します。

 

The engine he heard was much louder than his trawler, it sounded as if a crowd were clapping, sharp and rapid.  He stepped out onto the deck.----, The patrol boat was American.

 

彼らはBeyがどこに住んでいるのか問いただします。キャプテンが質問し、兵士は銃口をBeyの方に向けています。

 

The translator and two soldiers were going to board.  The boat floated closer and the three of them hiked their legs up over the rails and stepped onto the trawler’s deck.  They wore black boots, laced up.  He had never seen boots before.  And the men: they were tall and their skin was peeling around the bridge of their noses; their eyes appeared bored, although their hands were alert, gripping their weapons.

 

アメリカ兵たちが去った後、Soniが船底から出てきました。そして、いよいよ

問題の島に近づいてきました。

 

Before long the birds faded up beyond the clouds and the island appeared along the horizon, flat and dark.  It seemed at first to remain in a fixed distance from them.  Soon, though, as if they had somehow unlocked what held it, the land approached at a steady pace and they were able to distinguish the forest canopy.  Rising above it, like great balloons, was smoke.  Soon they smelled it, too, the scent of burning as the winds pushed against them.  By Bey’s guess, they were perhaps three kilometers away.

 

まもなく瓦礫が彼のトロール船を取り囲みます。彼は、まるで氷河の中を進むように瓦礫を押し分けて船を進めます。すると、Soniが海に飛び込みます。

 

Later, he would attempt to recall what it was exactly that caused his wife to jump overboard.  He remembered she stepped onto the rails and he rushed to her.  He held her arm, said, “Soni,” and she looked at him with an expression that was unrecognizable, one he had never seen.  It was hatred, he thought, and she swung at him and he felt her knuckles against the side of his face and he let go and she was no longer there.

 

彼が島に近づくとともに、瓦礫が増えて行きます。それは、樹であったり、布であったり、シャツ、脚、折れ曲がった足、腕…。その中にSoniがいました。しかし、視界が悪く彼はSoniを見失います。風が煙を吹き散らした時、島が見えました。

 

The wind grew stronger.  And the smoke, for a moment, dissipated.  It revealed the island, its blackened trees.  On the beach lay the remains of mats and keels like the spines of ancient creatures.

 

そしてSoniも見えました。彼女はドアくらいの大きさの板に坐っていました。そして、最後の節です。

 

Slowly, Bey descended the ladder.  His toes touched the damp wood and he felt Soni’s hand press against is back to guide him.  When he was settled, she pushed away.  The wood tilted and then gained control of their weight and the waves and they were soon adrift among the wreckage.  They kneeled and paddled with their hands, and their fingers turned cold and numb.  They worked in silence.  They kept low and remained under the haze of smoke.  When a body passed them they reached for the man.  Some they held by the feet, others by the arms, neck, or hair.  Whatever was closest.  They picked them as if for harvest.  The tide took them out to sea.  Their breathing grew heavy.  And, with all their effort, they pulled the floating men closer and lifted their still faces out of the water.

 
 
 

 

いかがですか。彼らの息子がどうなったのかの結論は出ていません。しかし、老夫婦は、息子が本当に事件に巻き込まれたのかどうかもわからずに、彼の行方を探し求めるのです。彼らの悲惨であっただろう人生は、このように淡々とまるで夢の中の世界のように描写されるのでした。

 

どこかで(忘れましたが)「日本にもこのようなテーマの本があっても良い筈だ」というコメントを見ました。日本の戦後から今までのアメリカ軍基地の問題です。そこで起った、あるいは起り得る悲劇を扱った小説のこと。我々はこのような事実が無いがの如く日々生活しています。コミックとかエンターテイメント小説では見受けられますが、正面からこの事実に向き合った小説はまだ見ていません。まあ、わたしの勉強不足と言うことでしょうか。







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2016年9月1日木曜日

『Among the Wreckage』 by Paul Yoon


久しぶりに英語の本を読みました。この『Among the Wreckage』は、Once the Shore という題名の短篇小説の2番目に納められています。25ページ程の長さです。英語の勉強をするために買いました。と言っても何でもいいからと選んだわけではありません。わたしの方法は、新聞の書評欄で興味の惹く英語原作の本を選んで、アマゾンでオリジナル英語版を手に入れられるか調べるもの。ペーパーバックで適度な値段ならば購入します。たいてい日本語版より安いです。版権とか翻訳料とか…、でしょうか。書評は、2014年9月となっていますからずいぶん前に買ったんですねェ。その間に2回ほどトライしたと思いますが…、なんとなく読めなくて…。

 

評者はいとうせいこう氏です。『かつては岸』は韓国系アメリカ人のポール・ヤーン氏の著。短篇の8編からなります。全てが架空の島を舞台に繰り広げられています。済州島がモデルらしいとも。つまり舞台はアメリカではなく韓国と言うことですね。年代は現代ではなくやはり戦前・戦中・戦後直の時。とは言え戦争のドロドロしたお話ではなく、淡々と描かれていながら幻想的な雰囲気を醸し出しています。まだ2編しか読んでいませんが、評者によると、と言う意味です。『Among the Wreckage』もそんな感じでした。時代が時代だけに、日本とアメリカの存在がこの地にも影を落としています。

 
 
 

 

Among the Wreckage』の登場人物は主にBeySoniの老夫婦。書き始めはこんな風…、

 

EARLY ONE MORNING IN THE SPRING of 1947, a dark blue trawler, once used for fishing, moved slowly across the flat of the Pacific.  It had been abandoned by the Japanese on the banks of a river in Solla Island, and the old farmer named Bey had claimed it as his own. 

 

とても貧しい老夫婦で、これまでも辛酸を嘗めてきた人生。日本軍やアメリカにも虐げられ続けた人生と想像されます。

 

Two days had passed since they heard thunder and the trees shook as a cluster of long-winged planes stormed over their village.  When they rushed to the coast they saw what resembled a vaporous tsunami rise up in the east, whitening the midday sky.  And then the waves sped away, followed by a long echoing shudder.  They recalled the bombs of two years before and remained silent.  The noise faded.  The waves calmed, the air stilled. Their world returned to as it was before.(英単語はそんなに難しくないと思いますが、いかがですか。)

 

老夫婦は何が起こったかわかりませんでした。次の朝、行商人が村を訪れて事情がわかります。

 

The Americans, they were told, had been testing.  This had become common.  They targeted uninhabited islands.  It had been this way since the end of the Japanese occupation.

 

アメリカ軍は、無人島で爆撃実験をしていたようです。かつての日本軍のように。ただ、アメリカ兵は、そこを無人島と思っているだろうが、実際は漁場だった。そして、老夫婦の帰郷するはずだった40歳になる息子が、帰って来なかった。

 

They waited a full day for his return.  And when he didn’t come they set out to find him.

 

そして、老夫婦の船旅が始まるのです。Beyが手に入れたトロール船で。その船旅の中、彼らは自分の人生や息子との思い出を回想します。BeySoniは幼なじみでした。Beyが13歳の時、日本軍がやって来て天皇陛下の為のOFFERINGを求めます。Beyは、家族の為の食料を残しておいてほしいと頼みますが、銃の台尻で殴られます。その時、Soniは、彼の頭を庇って覆いかぶさります。Soniもまた殴られ前歯を折ることになりました。

 

その後、彼らは恋愛関係になりますが、その描写は興味深いです。日本兵に台尻で殴られたなどと陰惨なイメージを受けられるかもしれませんが、それはそんなにリアリスティックではありません。この辺りが、評者(いとうせいこう氏)が言う「淡々と物語が進む」と言うことでは。

 

She lost her front teeth. ---------------

When he first kissed her he slipped his tongue into that space where her teeth had been.  She pressed her other teeth together and surrounded his tongue.  In this way he filled a space.

 

彼らは、Beyが16歳の時に結婚します。結婚のセレモニーの次の日に、彼らは森に入ります。結婚のお祝いの品が森のあちこちに隠されているのです。それをBeySoniは探し当て、探すことが出来なかったお祝いの品の数だけこどもが授かることになっているのです。彼らが捜すことのできなかったプレゼントはひとつだけ。そして、彼らに息子のKaroが授けられました。

 

Soni gave birth to their son a year later, on the floor of their house.  Bey, along with his father, remained outside, facing the forest.  They heard her and the frightened pigs brushing up against the pen.  And then they heard the child.  The infant was given to Bey to hold.  He brought him close to his face.  From his skin rose the copper smell of Soni’s insides.  Bey licked his thumb and wiped away the stains across the infant’s head.  He had his mother’s nose, his father’s thick eyebrows.

 

ブタは、彼らの家の下で飼われています。1階が豚小屋で2回が住居になっています。台所の床の穴から残飯を下の豚小屋に落とし、豚の餌としているのです。

 

こうやって授けられた、大事な一人息子だったのです。息子のKaroは、成長するに伴い海を愛するようになります。彼は、長じて漁師となりました。海に出ると何カ月も戻って来ませんでした。

 

He left at the age of fifteen on a ship with mud-colored sails.  Bey and Soni stood on the riverbank to watch him depart.  Their son waved until the ship disappeared around a bend.  They stayed there, standing, long after the ship’s wake faded and the lanterns began to glow through the trees.

 

 

 

続きは…、次回と言うことで。また、書きます。








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