2016年7月3日日曜日

遺伝子の編集


最近しばしば見かけるニュースです――「遺伝子の編集」。7月1日の朝日新聞では、霊長類ではじめて成功とありました。動物中央研究所や慶応大のチームが、小型のサル「コモンマーモセット」の特定の遺伝子の働きをゲノム編集技術を使って失わせることに成功しました。

 

マウスでは遺伝子の働きを失わせる方法が確立されているそうですが、ヒトにより近い実験動物のコモンマーモセットでは、今まではできませんでした。コモンマーモセットの受精卵の免疫にかかわる遺伝子を破壊し、子宮に移植したところ、誕生した9匹のうち8匹が免疫不全となりました。そこから精子を採集したところ、その遺伝子の改変が確認され、次世代に受け継がれる可能性が示されました。

 
 
 

その他、6月16日のニュースでは、ヒトのDNAをすべて合成することをめざす計画を米国の著名な25人の研究者が連名で発表したとあります。また、6月23日のニュースでは、アメリカの2人の女性研究者が注目を集めていると伝えています。彼女達は、2012年、何億文字もあるDNA暗号の、任意の文字列をピンポイントで採り出す技術を確立しました。しかし、彼女達がヒトの細胞にも使えるという論文を発表しようとしたところ、その数週間前に若手中国系研究者が同じ事を発表し、2014年にゲノム編集技術の特許を獲得したと言います。今、紛争中の模様。

 

そして、今日のニュースです。「ゲノム編集・源流に日本」と。なにやら、日本ではすでに30年前にそのことを発見していたとか。実用化では他の国に遅れを取っていますが、「国内勢巻き返し」の文字が躍っています。どの国がノーベル賞をとるかのレースのようです。

 

 

ニュースでは、「デザイナーベビー」の恐れ・問題も指摘していますが、概ね肯定的な調子です。どんどん恐ろしい世界になっていきますね。将来的には「ヒトに近い生物」を作り出すことも可能だとか。そして、ヒトに効く薬などの研究に役立てるそうです。どうですか。







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