2015年7月18日土曜日

英語<会話>学習について


英語学習と英会話学習は根本的に違うと思います。前回、「会話がキライなのになぜ英会話教室に通うのか」と書きました。わたしが言う「会話」とは、日常会話のことでディスカッションなら大いに歓迎です。それは、「授業料を払って」英語を学びに行っているからです。たわいないおしゃべりに授業料なんか払えませんよ。ちょっと、過激でしょうか。

 

今回のReading(?)クラスの課題『Amazing World News』は、木曜日に話しあいました。英語で書かれてはいますが、小学生レベルの内容だと前回書いた話題です。通常、テキストを選んだ人が、話しあう前に少々「前置き」を話します。で、彼女が言ったことです。

 

『これは新書として出版されているの。著者はイギリス人で東京の(どこかは忘れました)大学で英語を教えています。彼はHorizontalな意見の持主なの。Verticalじゃないの。英語のテキストも多く出版しています。』

 

だから、単語に*マークが付いていたりしたんですねえ。HorizontalVerticalな考えとはなんやろと思ったら、Verticalは深く掘り下げて語るということ。Horizontalとは、浅く平易に語ることなんだそうです。それで納得しました。小学生レベルの内容が。こんなテキストで大学生が英語を学んでいるとは驚きです。

 

わたしが大学生の頃は、大学の各教科のテキストは英語ではなく、日本語に訳されたものでした。しかし、近年ではテキストは日本語に訳したものでなく原語のものを使うと聞いています。つまり、経済学のテキストや物理や化学の教科書も学生は原語で読まなくてはいけないということです。それなのになんでこんな平易な英語を学ばなければいけないと思う訳です。わたしは英文科卒ではありませんが、大学の英語の授業は「ポー」や「ベケット」を原語テキストで学んでいました。言いたい事は、「英会話―話すこと」を重視するばかりに英語学習が劣化しているのではないかということです。

 

少し前、高校生の英会話学習に関する記事を読みました。どこの学校かは忘れましたが少々有名校だった事は確かです。生徒はネイティブの先生の授業がつまらなくて抗議したそうです。「おはよう」とか「昨日は何をしましたか」なんていうくだらない質問にうんざりしたということですね。それで先生は、「それでは、英語で討論をするのはどうか」と提案したそうです。始めは生徒にとっては難しいことでしたが、「やる気」は出て段々スムースに英語が話せるようになったそうです。そして彼らは、ディベートの世界大会まで行ったんですよ。優勝はできませんでしたが、新たな刺激になったと喜んでいたそうです。

 

また、ネイティブの英会話授業を無批判に受け入れると英語圏文化に洗脳されてしまうという危険性もあります。今まで英語を学んできた経験から申しますと、オックスフォードのテキスト内容に日本人として馴染めないところがあります。わたしくらいの年齢(?)になると、それを異文化として受け止めることができますが、幼い頃から英会話漬けではどんな影響がでるのでしょうね。

 
 
 
 

例を2~3挙げますと、「人に文句を言う」ということです。なお且つ、そこで勝たなければいけません。言い負かすということです。通信販売で違う商品が来たから取り替えてもらうという程度のことなら、もっともなことです(そんなこと習う必要はないと思うけど)。わたしが経験した問題では(ケープタウンの学校で)、ホテルに泊まって、駐車場のすぐ隣の部屋だったので騒音が激しい。で、どのようにホテル側に文句を言うかというもの。ドイツ人の男性と組まされて、わたしは客の側でロールプレイです。通常、わたしなら1泊くらいなら我慢しますよ。それから部屋を変えてくれと言うにしても、相手を傷つけないようにさり気なく言いますよ。でもそんなことを言う方法は、英語では教えてもらえません。英語に訳せない感情もあるからです。ネゴシエーションをして有利にことを運ばなければいけないのです。

 

英語で表現できない感情という点では、本屋さんで「スイマセンがこの本がどこにあるか案内してもらえませんか。」と聞きたい時どういうかと、日本人の生徒が先生に質問したことがありました。先生の答えは、「そんなことを言わなくても良い。ただ、この本はどこにあるのかと聞けばいい。」と。

 

ハワイ島での経験です。先生は、東京に10年以上住んでいて日本語はペラペラでした。ハワイ島で、日本人相手のガイドもしていましたから。でもやはりアメリカ人です。例の如くレストランでクレームをつける方法とか教えます。そしてまた、「会話を広げなくてはいけない」という教えも。会話を広げるメソッドも英会話学習の必須ですね。わたしも「郷に入れば郷に従え」と会話を広げる練習をしましたよ。

 

で、泊っていたホテルのプールサイド・バーのカウンターに坐ってビールを飲んでいた時、隣の隣の席に男性がひとり坐りました(アメリカ人)。バーのマスターにどのビールがいいか聞いている様子。それで、わたしが飲んでいるビールをマスターが指して、あのビールがいいよと言った様子。その男性はわたしに「美味しいか」と聞きました。それでわたしは、「近くのBreweryで5種類試飲したけどこれが一番おいしかった。」と言いました。マスターも賛成。それで、その人もそのビールを注文しました。

 

ここまではイイです。わたしは、先生がおっしゃった「会話を広げる」という教えを実践しようと、男性がハワイの「まぐろ」の御刺身を頼んだ時、ちょっと会話に加わってみようと、「えっ、その魚はまぐろか。先日そうとは知らずに近くのレストランでその魚のハンバーガーを食べた。」と言ってみました。マスターは「そう、まぐろの一種だ。」と。と、男性が、席が遠いからとわたしの隣に移動しました。ちょっとやばいことになりそうと。案の定、そんなことに。先生も「会話を広げる」ことを教えるなら、その後の対策も教えてもらいたいものです。「ナンパをどう避けるか」をです。

 

 

ちょっと愚痴っぽくなりましたね。次回同じこの話題について書く時は、もう少しアカデミックに書きます。ネタはありますから。







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