2021年5月4日火曜日

『怪奇小説傑作集』

 



「サキってさあ、怪奇小説家じゃないの~~~。」という私に、「ふ~ん、心理サイコかも。」と一人が答えました。

 

因みにウィキペディアでは、「サキSaki)、本名ヘクター・ヒュー・マンローHector Hugh Munro18701218- 19161114日)は、スコットランドの小説家。オー・ヘンリーとならぶ短編の名手であり、ブラックユーモアの強い、意外な結末をもつ作品を得意とした。」とあります。

 

わたしも実際に彼がホラー小説を書いていたとは思っていません。「サキ短編集」っていう文庫本を持っていたような気がしますが、見当たりません。

 

しかし、どこでどうなって、わたしは彼がホラー小説を書いていると思っているのかを考えたところ、そうだ、『怪奇小説傑作集』に入っていたかもと。怪奇小説のアンソロジーです。わたしは、五巻まで持っています。

 

その後、六巻が出版されたかどうかは知りませんが。この本には、ラヴクラフトやブラックウッドなどの生粋(?)の怪奇小説家の短編はもちろん入っています。が、その他アポリネールやトルストイの小説も組み込まれています。

 


見てみたら、やはり入っておりました。1969年に買っていました。サキの作品は、『スレドニ・ヴァンシュタール』という題。小さな男の子とその叔母が主役です。

 

解説を読みましたら、サキは、「ビルマ駐在の警察官の子として生まれたが、生まれるとすぐ、ひとり本国のイギリスに帰されて、彼の叔母と暮らしていた」ということです。彼の作品には、度々、口やかましい叔母が出てくるとか。相当、悩まされたんでしょうね。

 

「スレドニ・ヴァンシュタール」とは、少年が飼っているイタチの名前です。「口やかましく、根性の曲がった彼の叔母」と二人暮らしの中、その叔母にイタチの存在を知られるとイタチが殺されてしまいそうなので(実際、以前に彼が大切に育てていた雌鶏は、殺されて食べられてしまったのだ。)、少年は納屋に隠してイタチを飼っています。そこで悲劇が起こるという塩梅。ちょっと、ゾクッとしますよ。興味のある方は…、読んでみて下さい。

 



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