2025年4月20日日曜日

カンジが死んだ


 

数日前の新聞のコラムです。ああ~、死んでしまったかあ~。


わたしは、類人猿にとても興味があります。研究者になりたかったけど、京都大学に入らないと類人猿研究は無理と思い、京大も無理と思い、諦めました。


カンジはボノボです。体はチンパンジーのようですが、チンパンジーよりひと回り小さいのです。カンジはそのなかでも超天才のオスのボノボ。ちょっと追跡していました。


といっても、たま~~に載る新聞記事を読むとかですが。本としては三冊持っています。



最初に読んだのは、『ボッソウ村の人とチンパンジー』です。西アフリカの僻地の人とチンパンジーの生活の関わり方とお互いの生活の影響の研究です。この本では、チンパンジーということですが、ボノボとチンパンジーが区別されたのは後のことなので、どうかわかりません。


次は、『ピグミーチンパンジー』です。この頃は、チンパンジーよりひと回り小さいのでこう呼ばれていた訳です。後に、ボノボと言われるようになりました。チンパンジーとは、違う生活様式や互いの関係性について述べられたいます。


最後に、『人と話すサル「カンジ」』です。ボノボは、人とは遺伝子的には極めてわずかの違いしかありません。カンジはボノボの中では特別な存在でアメリカの研究所で生活していました。


独自のキーボードを背中に背負い、人とのコミュニケーションをとっていたのでした。複雑な文章も理解できました。「隣の部屋の冷蔵庫からジュースを持ってきて。」と言ったようなことや、「廊下に犬がいるから気を付けて。」という言葉には、恐怖心を見せたとか。


自分の意志も表現できました。「何々で遊びたい。」とか「何々が飲みたい。」とかの類です。ゲームで遊んでいたりもしたそうです。





1980年生まれ44歳で亡くなりました。子供がいたかどうかの記述はありませんが、「猿の惑星」は来なかったなあ~、と、思った次第でした。


合掌





2025年4月15日火曜日

『おんなの女房』を読んで


『おんなの女房』

 

 

時代は江戸。歌舞伎の女形役者に嫁いだ武家の娘のお話です。いや~、おもしろかった。何か既知感があるなあと思ったら『化け者心中』の作者と同じでした。

 

『化け者心中』の方は、歌舞伎役者が稽古中に首を落とされて殺されるというミステリーが一応ありました。一応というのは、ミステリーとして探索されるが実際は違っていたので。わけがわからないと思われるかもしれませんが、読んでのお楽しみです。

 

『おんなの女房』は、一応、「女形の歌舞伎役者の女房に何故武家の娘が嫁いだのか?」というミステリーがありますが、第一章で即種明かしされます。ですから純粋に「男と女」の恋愛劇です。

 

誰かが殺される小説しか読まない私としては、少々不満ですが興味深かったです。江戸後期のカオスの時代が好きなのと歌舞伎のカオスなところが好きなのとで、楽しめました。



  

簡単に言うと「おんなの自立」のお話ですが、なぜ江戸時代かなぜ歌舞伎の世界かと考えました。たぶん、背景がしっかり固まっているからでしょう。「武家の娘」ということ、「女形」ということ。その範疇で女の自立を表現しやすい、わかりやすい、ということか。

 

歌舞伎の人気演目の物語と燕弥(結婚相手の女形役者)が演じるお姫様の役柄に合わせて話が進んで行きます。その中で、志乃(武家の娘)の考え方が変化していき、武家社会の「女の掟」からも解放されていきます。

 

そして、互いに自分の都合のみで結婚に至った二人が離れがたい二人となり……悲劇が~~~。

  

なにがおもしろかったかというと、歌舞伎の「世界」そして「演目」の微細な表現と落語のような落とし噺のところでしたあ~。

 

 




2025年4月13日日曜日

本を買う


 

先日、一冊本を読み終わりました。『おんなの女房』です。いや~、面白かった。蝉谷めぐ実著で、よく考えてみると、以前読んだ『化け者心中』の作者でした。面白いはずだ。


感想文はまた後日にUPします。



それで、それに味を占めてまた本を買ってしまったということです。『羊式型人間模擬機』です。第12回ハヤカワSFコンテスト大賞受賞作で、なんやら極ミステリアスです。作者は犬怪虎日子で、まっこと怪しげです。


コミック『ガールズ・アット・ジ・エッジ』の原作者とのこと。まだ1ページも読んでいませんが、楽しみです。