新聞のコラム、『折々のことば』です。
「好之者不如楽之者」 孔子です。
これを好む者はこれを楽しむ者に如かずーーー「好むというのは楽しむのには及ばない」ということ。
ある対象に執着する人は、それと一体になれる人に所詮敵わないと。
解説の鷲田清一さんは、なじみの理髪店の亭主に「努力は夢中に勝てへんて、よう言いますね。」と言われたことを思い出したと書いていた。夢中でいると何と競うこともない、だから無敵だと。
わたしにも夢中の事がある。今は囲碁だが、その前は英語だった。英語を勉強して、何かに役立てようという気持ちは全くなかった。なぜわたしは英語の勉強をしているのだろうと、時折疑問に感じていた。
たぶん、「ステキな人」との出会いの機会を拡げたかったのだろう。ステキな人、優れた人とお話をしていると楽しいじゃないですか。知的好奇心というやつでしょうか。それには、自らを鍛えて、自らがステキな人に近づかないといけない。ステキな人に振り向いてもらえるほどのことをわたしも言わなければならない(なぜ英語かと問われると答えられないが)。
しかしながら、ステキな人に出会える機会などないに等しい。それで、諦めました。
囲碁も然り。碁に強くなって強い人と打ちたい。上等な囲碁を楽しみたい。つまり勝ったとか負けたとかでなく、ひたすらステキな碁を打ちたい。棋院でそんな機会がつかめるよう、碁を打つことに夢中になっている。
このコラムを読んで、そんなことを思いました。




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