2025年9月14日日曜日

最近刺さった言葉


 

「時間は、他の誰かと共有するなかではじめて、夢・幻でない現実として確実に流れ始めるのか。」


焚火の好きな父と火の前に坐っていたら、こんなことをできるのも最後かもしれないとの思いがこみ上げてきた。ーーーー、とのことです。


それは、……甘美な感触で、通り過ぎていく「いま」という時間が、戻ることのない一瞬の連続で、いとおしかった。ーーーー、とのことです。


年老いた父親との対峙によって、一瞬、一瞬の時間の流れが現実として捉えられたということですか。



わたしは、「時間」の概念が好きです。哲学的にも物理学的にも。この「他の誰かと共有することで時間が現実になる。」という言葉は、私の理解では、他者がいなければ時間は「無い」ということです。


誰とも会わない山奥とか無人島で暮らしていれば、時間は止まっているという事。「時間」というものが「いつ」できたのかと思うと、とても興味深いです。


わたしの好きな本に『ピダハン』があります。アマゾンの奥地の部族の名前です。彼らには時間がありません。従って自分の歳を数えることもありません。採集狩猟生活で時間にとらわれず気ままに暮らしています。


そこに研究取材に行った人類学者が、ピダハンに魅せられて自己のアイデンティティを失っていきます。


才能のないわたしは、このまま歳を数えて生きていくしかありませんがーーー。






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