2013年8月13日火曜日

Oh、感激!

今日の天声人語です。



ドイツ文学が専門のエッセイスト池内紀さんがかつて、「イタリア語は学びがいのある言葉だ」と書いていた。理由が面白い。イタリア人の人は、こちらが多少の単語を話せるだけで「自分たちに向けられたすてきな表敬」と思ってくれるからだという。その逆は、多分英語だろう。少しばかり話せてもほめられず、下手だと哀れに思われる。



これを読んで、いや我が意を得たりと膝を打った。大袈裟。常々、あるテレビコマーシャルを見るたびにこのことを思っていたのだ。そのコマーシャルというと(何のコマーシャルかは覚えておりませんが)、ブラジルのバレーボールチームが日本の子どもたちにバレーボールを教えてくれる。それで、その日本人の先生(コーチ?)が、子どもたちに「ありがとうはオブリガードと言うんだよ。」と教える。そのうちのひとりの女の子がブラジルの女性の選手に「オブリガード!」と言うと、その選手はほんとに嬉しそうに「オォ、オブリガード!」と言う。



そうなんだよね~~~、ほんとに、嬉しいんだよね。予期しない時に日本語で「ありがとう」とか海外で言ってもらえると。そこで、英語スピーカーはどうなのかなあ、と思ったわけ。「サンキュウ」と言われて嬉しく思うのかな。もちろん思う人もいるとは思うけど、概ね当然と思ってなんとも感じないんじゃないだろうか。英語は話せて当然。「サンキュウ」と言わなかったらかえって、英語も話せないのかとばかにされそう。その分、彼らは感激する機会が少ない訳なんだけれども。



でも、いつからそうなっちゃたんでしょうね。歴史的に見ると18世紀後半にイギリスで起こった産業革命から英語スピーカーの時代になったらしい。それから200有余年。もうそろそろ違う国の出番ではないんでしょうか。最近アメリカがこけたこともあるしイギリスもだいぶ前から下り坂。10年前にG7は世界のGDPの8割を占めていたが、いまやG8でも世界のGDPの半分らしい。もはやこれでは世界の代表とは言えない。そこでG20なんかになっていけば、中国、インドのアジア勢が増えて(インドと中国で約23億人ですよ。世界人口66億として約3分の1です。詳細は知りません。)英語スピーカーと同じ土俵で話し合えたら、違うアイデンティティ、違う価値観を示すことができて、日本もひとりG7あるいは8の中、アウェイで戦い続けていましたが、少しは風当たりも緩くなるかな~~~と期待します。



まだまだ中国・インドのお国事情もいろいろありますが、西欧諸国は経済のためなら民主主義を体現していなくても目をつぶりそう。マルタの先生もビジネス英語のテキストの最終章にはなんて書いてあるか知っているかと言っていましたよ。つまり、「ビジネス(利益を得るため)のためなら、嫌いでもお寿司を食べなさい。」って言うこと。





というところで、チャオ!!!



0 件のコメント:

コメントを投稿