2013年8月13日火曜日

コンゴ・ジャーニー





今、『Congo Journey』 by Redmond O’Hanlon を読んでいます。これで3度目の挑戦。この本自体は第一刷が1996年、日本語に翻訳されて出版されたのが2008年です。わたしは、その書評を読んで英語の方の本を買ったので、たぶん2008年以降にこの本を買いました。もともとノンフィクション物はあまり好きではないのですが(人の人生にあまり興味がないから)、思想が入らない本ならシンプルで英語の勉強になるかもと。それから、ノンフィクションとは言え、内容がちょっと荒唐無稽そうでおもしろそうでしたから。つまり、コンゴ川上流の湖に恐竜が棲息しているというピグミーの言い伝えに誘われて、全財産をなげ打って旅に出たイギリス人の探検家Redmond O’Hanlonとアメリカ人動物行動学者Lary Shaffer とコンゴ人の生物学者Marcellin Agnagnaの何やら怪しげな旅行記なのです。



一回目は、まだまだ英語力不足で少し読んで断念。二回目は、そこそこは読めたのですが、普段なじみのないアフリカのお話なので、内容がこんがらがってしまって断念。そして三回目です。今回は読めそうな気がしてきました。今、「アフリカと英会話」というオープンカレッジの講義を取っているからかもしれません。地名だけでも、アフリカのだいたいどの辺と見当がつくようになったからです。それから、ほんの…、ほんの少しですが、アフリカの歴史などもわかってきたからです。



まだ50ページほどしか読んではいないのですが(全464ページ)、まだ、冒険の旅に至っていません。この本は、おそらく1980年ごろと思われるアフリカのコンゴ人民共和国(現コンゴ共和国)に広がる未開のジャングルを探検し、幻の恐竜モケレ・ムベンベがいる湖Lake Tele を探し求める旅です。当然のことながら、アフリカはもう西洋のコロニーではなく、彼ら自身の政府があり、ポリシーがあります。つまり、探検をするなら、それ相当の手続きが必要という事。ビザとか、どのルートを通っていいかとかの許可、検疫・・・、諸々です。その一つ一つの交渉を、政府の各役人としなければいけないという事です。が、西洋のルールでは通用しないものを含んでいる。それから、白人という事の逆差別も。



「ほんとうにLake Tele に恐竜がいると思うか」と政府の科学技術庁の長官にたずねると、

It is only white men who laugh at Mokele-mbembe(恐竜の名前です). We Africans know there is something there.

と、返されます。



遠い過去のアフリカの話ではなくほんの10年か20年ほど以前のアフリカです。町に行けば道路があり、タクシーが走っているし、近代的な建物があり、雑貨屋があり、貨幣経済が成り立っていてふつうに買い物をすることができる。飛行機も飛ぶし、空港もある。兵隊は銃で武装しており、役人は賄賂で私腹を肥やしている。しかし、そうしたきわめて現代的な光景と同時に、呪術や霊、占いといった存在がふつうに信じられている世界が息づいてもいます。西洋の理性とか合理主義を体現していそうなイギリス人の探検家やアメリカ人の生物学者が、彼らもまた、呪術や霊といった不合理なで非理性的な存在に振り回されると言う「楽しさ」がこれから読み進んでいく興味を誘います。





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