今読んでいる本は、サマセット・モームの「Collected Short Stories 4」です。この本はまだ読みかけですが、同じサマセット・モームの「Cakes and Ale」は読み終えました。その中でとても気に入ったフレーズが・・・Though I said that affection was the greatest enemy of love, I would never deny that it’s a very good substitute. です。
サマセット・モームは1874年生まれなので日本で言うと明治時代の初めですね。1897年に出した小説で成功を収めます。ですから、明治は1912年までなので・・・そんなことです。一番有名な彼の作品の「月と6ペンス」は1919年、「Cake and Ale」は1930年です。1930年は昭和の初めですね。1965年没です。(ちなみに夏目漱石は1867~1916です。)
つまり時代背景からいくと、まだまだ古い観念をとどめている・・・御婦人は御婦人らしく、殿方は殿方らしく・・・時代で人間模様も古いモラルに縛られているように見受けられますが、このフレーズです。それとも、だからこのフレーズなのか。
人は恋愛感情・・・熱烈なパッションを感じて愛し合い、結婚に至りますが、その状態は決して長続きはしない。それはその愛がaffection へと変化していくからです。Love にとってこの affection は敵としか言いようがありません。しかし、人はこのaffection を偉大なる代替品として受入れ、結婚生活を維持していかざるを得ません。ですから夫婦の間に確固たるaffection があっても、たまに「love」が主張しはじめる訳です。さては物語の始まりです。
この頃のご夫人は夫婦間にaffection があれば、夫のほかの女性へのloveを当然のこととしてあるいは渋々と、受け入れました。今はどうかな~~~。当然法治国家としての縛りもあるし・・・、affectionを人間として最大の「美しい物」とみなし受け入れ、loveをその下に置くという解決か・な? loveを追求していけば平穏な暮らしは望めそうにもありませんものね。
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