2013年8月13日火曜日

「人類」はわれわれだけか?

昨今、東大の総合研究博物館の諏訪元教授らの研究グループがラミダス猿人の化石から全身像を復元することに成功し、「彼女」には「アルディ」の愛称がつけられた。身長120センチで体重50キロ、これまで「ルーシー」の愛称を持つ約320万年前のアウストラロピテクスの人類化石よりもっと古い約440万年前の化石である。この化石が類人猿の物ではなく、我々人類の側に属すると言えるのは骨盤の位置とか犬歯の状態からわかるらしい。「チンパンジーの頭蓋骨と比べると、人間に近いことが素人目にもよくわかる。」と先日の「天声人語」に書かれてあった。



ここで以前読んだ「生命40億年全史」を思い出した。我々は簡単に言うと「類人猿→猿人(もっとも原初的な人類)→原人→人類」の順に進化しているようだが、初期の猿人は何種類か存在していたという説がある。100万年から300万年前の話である。当時のヒト科の世界は今よりよほど多彩なものだったという。同じ種であっても個体差が存在する。その個体差を種間差と混同する可能性が常にあるという問題点はあるのだが。人類学者によると、ネアンデルタール人はホモサピエンスと別種の生き物らしい。つまり今生きている人類と違う亜種の人類が数多く居て、最後に我々の種が競争に勝って今まで生き延びて来たということだ。



しかしながら絶滅したと思われていた生物が地球のどこかの片隅で細々と生き続けていたという例もある。あるいは植物とか昆虫はいまだに新たな種が発見され続けている。だから、現存する人類の種とは違う種の人類がどこかで生き延びている可能性も否定できないのではないか。



ジャワ島のトリニールでずいぶん前に発見されたジャワ原人の標本は、わずか10万年前の物だった。つまり、世界の別の場所では現代的な特徴をそなえた人類がすでに登場していた時代に、まだ原始的な種が生き残っていたということだ。つまり、今この瞬間に「雪男」とか「山男」と呼ばれているものがどこかに存在していたって何の不思議もない。



ダメですか、この説。



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